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このライセンス制度で三沢光晴を救えたのか?
JUGEMテーマ:プロレス

三沢の死の直後から動きを見せていたプロレスへのライセンス制度の導入。これが具体的な形になりそうだ。
メジャー連合緊急会談 11月にライセンス発行へ - livedoor スポーツ
ライセンスは各団体ごとに発行し、現在参戦している選手は定期的な健康診断を受診し、許可が下りた選手が出場可能になる。期限は1年間ごとに更新される予定。新たに入団する選手は、各団体の入団テストを通過し、練習を積んだ上で発行されるという。
このライセンス制度が仮に三沢が死ぬ前にあったとして、果たして三沢は救えただろうか? 僕はこの制度があっても三沢は死んでいたと思う。


■今の状態と何が違うのか?

ライセンスを各団体ごとに発行するのであれば、現状と何も変わらないのではないか? 問題はライセンスを与えるか否かを誰が判断するのかという点。おそらく各団体の道場でコーチ役を勤める選手なんかが判断することになるのだろう。単純にプロデビューする選手に「ライセンス」というものが付属しただけだ。

また、団体ごとにライセンスを発行するなら、おそらく統一の基準を保てない。例えば、全日では基準をクリアしているけど、ノアではダメ。ということが起こりえる。

もっと、第3者的な立場で統一コミッションが成立し、全選手を同じ基準で判断するような形にしなければ、おそらく始めた時点で形骸化完了だ。


■結局、三沢は救えない。

このライセンス制度が半年前に成立していたとしても、三沢の死は避けられなかっただろう。

まず、三沢のプロレスラーとして能力や技術を考えれば、このライセンスの合格基準を満たさないなんてことは有り得ない。もし、三沢がライセンスを得られないほどのレベルに合格基準を設定するなら、日本でプロレスラーを名乗れる選手は、ほんの数人になるかも知れない。どう考えても、三沢は問題なくライセンスを取得してリングに上がっていた筈だ。

また、健康診断の方については別の問題がある。
小鉄さんは、
「ケガを隠している人は出さないよう各団体が目を光らせて。ああいう事故がないように」
と仰っているが、これはプロレス界、あるいはファンの側も「満身創痍でも戦う男の格好良さ」を礼賛する価値観を変えなければならない。三沢の追悼特番でも片腕を吊った状態でもリングに上がり続ける三沢のVTRがあり、「痛みをこらえて戦うヒーロー」にフォーカスした編集になっていたと思う。プロレスではないけど、TBSの「金スマ」の辰吉丈一郎特集にも同じことが言える。間違いなく、この価値観こそ三沢を殺した一因だ。

また、プロレスが興行であるという部分で言うと、集客の問題から、怪我をしていようが体調が悪かろうが、三沢クラスの選手なら出ざるを得ないという状況もあったと思う。三沢の場合は特に社長でもあったわけだから、自分が出ないことによる興行面での損失がよりリアルに計算できていた筈だ。

つまり、団体ごとに出場の可否を判断する制度ならば、三沢は結局、リング上で命を落としてしまう結果になるだろう。


■ライセンス制度導入後のプロレス界は?

もし、仮にこのライセンス制度が施行されるとどうなるか? ちょっと、考えてみたい。

まず、メジャーの3団体にはライセンスを取得しいていない選手は上がれなくなる。

団体対抗戦や交流戦、あるいは「トップ・オブ・スーパーJr」などにインディの選手が出場する場合には、当然、その団体のライセンスを取得できるかどうかが判定される。基準を満たさない選手はそのリングに上がれなくなる。

厳密に制度が運用され、誰もが納得のいく公正かつ安全と思われる判断基準であれば、おそらくメジャーの団体に上がれないインディーの選手は少なからず出てくるだろう。

プロレスラーのライセンスが価値を高め浸透していくと、そのライセンスを持っていない選手はプロレスラーを名乗れなくなり、プロレスを行うことが出来ない状況になる。そうなると、その選手たちはプロレスではない競技あるいはショーを作って、興行を行うことになる。

前田日明が以前、語っていたようにここに「ハッスル」の問題も絡んでくる。「ハッスル」に出場している芸能人たちには、どう考えてもライセンスを受けることはない。あるいは、彼らは「ハッスルはプロレスではなく“ファイティングオペラ”だ」というような詭弁でもって、これまでと同じく興行を続けていくことになる。

そうやって、やっていることはプロレスなのにプロレスではないと主張するものが溢れる結果を招く。

問題はそこで死亡事故が発生した場合だ。
プロレス界は「勝手にやってることですから」という理屈で部外者を決め込むのだろうか? 仮にそうしたとしても、世間はそうは見てくれないだろう。


■三沢はどうすれば救えたのか?

ライセンス制度を導入するなら、そこに法的な拘束力を持たせなければダメだ。例えば今回の三沢のようなケースが発生した場合に、選手の安全への配慮を怠ったとして、団体を業務上過失致死に問えるかどうか。

また、前述ようにライセンスを取得していない選手に試合をさせて、そこで怪我や最悪の場合、死人が出るようなことがあった場合には、傷害罪なり殺人罪なりを問えるかどうか。

本気で三沢と同じ悲劇を起こさないつもりなら、内輪で馴れ合いのライセンス制度を作ったところで、何の意味もない。やるならば、断固たる姿勢で、本気のライセンス制度を作るべきだ。

本気でやれば、プロレスラーもプロレス団体も激減し、業界が再編されることになるかも知れない。でも、その覚悟なしに、この改革は成立しないと僕は思う。


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| プロレス&格闘技 | 01:35 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
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