Sequel
2012.03.19 Monday
ジャンプ打ち切り漫画列伝『サスケ忍伝』
『サスケ忍伝』は現代を舞台にした忍者アクション漫画です。私立戦国学園高等部を舞台に、主人公・流サスケが獣王院影丸が放つ刺客と妖刀・十六夜の争奪戦が繰り広げます。
主人公・流サスケ(左)と宿敵・獣王院影丸(右)
忍者を題材にした作品は漫画黎明期から多数のヒット作を生み、有名所だと白土三平『忍者武芸帳』や横山光輝『伊賀の影丸』などの作品が思いつきます。さらに現代を舞台にした学ラン忍者(?)の系譜というのもあって、亜月裕『伊賀野カバ丸』、細野不二彦『さすがの猿飛』といったあたりが有名です。ジャンプだと車田正美『風魔の小次郎』があります。個人的には『サスケ忍伝』は初期の『風魔の小次郎』を彷彿しました。
忍者漫画ですから敵も味方も多彩な忍法を繰り出します。まあ、忍法というよりも超能力とか必殺技といった感じで、どういう理屈なのかは不明のものが大半ですが。
サスケ忍法・影法師。影で相手を攻撃!
ヒロイン美琴の忍法「恋のロープをほどかないで」。必ずパンチラするのがポイント?
忍者ではない晴海大作も番長忍法「BAN ban BAN」(ただのパンチ)
獣魔忍群の瑪瑙が使う「血霧のダンスビート」。山田風太郎から続く?伝統的なお色気忍法
さて、この作品の最大の読みどころはと言えば、間違いなく最終話です。
まず、これまでの最強の敵・獣王院影丸を倒したと思ったら、もっと強い敵が唐突に出現。ネットでもよくネタにされる『ソードマスターヤマト』そのままの展開です。
唐突に登場する“本当の敵”
それだけではなく、何の伏線もなく仲間キャラも大挙して登場。ほとんどのキャラがこの最終話で初登場です。
最後の最後で登場する仲間たち。真田十勇士がモデルらしい
そして、「戦いはこれからだ!」的なラストを迎えます。どうですか、まさしく絵に描いたような打ち切り最終回じゃないでしょうか?
「あとがき」で黒岩よしひろは「何十年かかっても決着をつける」と言っているのですが、未だに決着はついていません。それどころか、最近の公式ブログでは、『サスケ忍伝』を含めた初期の作品を全否定するような発言もあり、どうやらこの作品の続きは読めそうにないです。僕としては嫌いな作品ではないだけに、ちょっと残念な気もします。
Comment
今amazonをぐるぐるしてましたら、サスケ忍伝他がKindle書籍で復活してました。上下2冊分がまとめて300円なのかな?
特に加筆とかはなさそうですが、思わず欲しくなっちゃいますね。
特に加筆とかはなさそうですが、思わず欲しくなっちゃいますね。
| うおおおおりゃあw | 2014/07/30 9:30 PM |
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