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『夜をぶっとばせ』読了。不穏で不安な物語。
評価:
井上荒野
朝日新聞出版
¥ 1,575
(2012-05-18)


いじめにあっている長男、シメジしか食べなくなってしまった娘、そしてろくに働かない夫。ある日、メル友募集の掲示板に書き込みをしたことで、35歳の主婦・たまきの人生は転がりはじめる……直木賞作家が掬いあげるように描く、不穏で明るい家族の姿。
AMAZONより引用


作者を含め、ほぼ予備知識のない状態で読みました。
本の中には表題作の「夜をぶっとばせ」と、その後日譚「チャカチョンバへの道」の二編が収録されています。一応、「夜をぶっとばせ」だけでも一編の作品として成立していると思いますが、通して読んで一つの作品という感じです。

「夜をぶっとばせ」を読み終えた感想は、「十数年ぶりのクラス会に参加した主婦が、パソコン、インターネット、そして、出会い系サイトというきっかけを経て、家庭崩壊に至る」というストーリーは何だか10年くらい前のインターネット黎明期によく見かけたような、ありきたりな話だと感じました。実際、10年前に発表された話だったのを後から知りました。

続けてタイトルからして「なんのこっちゃ?」という感じの「チャカチョンバへの道」を読み始めたのですが、この時点では「チャカチョンバへの道」が「夜をぶっとばせ」の後日譚だということを知らず、数ページ読み進めて、ようやく気がつきました。

この小説のキモは「夜をぶっとばせ」と「チャカチョンバへの道」では主人公が変わっていることでしょう。「夜をぶっとばせ」の主人公は主婦のたまき。「チャカチョンバへの道」の主人公はたまきの夫で彼女に暴力をふるい離婚することになった元夫・雅彦。二つの小説は表裏のような視点で物語が展開します。

ネタバレになるので詳しくは書きませんが、この作品に出てくる登場人物は、端役に至るまで、どこかしら壊れてて奇妙で不穏でズレています。「最低のDV亭主」だと思っていた雅彦が、「チャカチョンバへの道」を読み進めていくと、一番マトモな男に思えてきました。
……これって実は凄く怖い話だと思いませんか?

もっと、怖いのはこの小説で描かれた世界が確かに現実と地続きだと感じられたことかも知れません。




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