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8月は長編小説を読破しようじゃないか!
JUGEMテーマ:読書


「夏休み」という学生特権を失って、10年以上が経過したというのに、どうに
もこの季節になると気持ちが浮き立つのを抑え切れません。

実質的な連休はせいぜい5日前後の僕ですが、毎年、8月は、
「普段は手を出さないような長編小説を読破してやろう!」
という野心を持ちます。

と言うことで、今年、僕がチャレンジしようと思っている長編小説の候補たち
をリストアップしてみます。


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| 読書 | 17:39 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
【2009年に読んだ本】 印象に残った10作品(+α)
JUGEMテーマ:読書

2009年に読んだ本の中から印象に残った10作品(+α)を紹介したいと思う。
最初は10冊にしようと思ってたのだけど、1冊で完結していない作品が多かったので、10作品ということにした。

あくまで「僕が今年読んだ本」という括りなので、出版された年が今年に限ってはいない。むしろ、かなり昔の作品も入ってたりする。

それでは、早速、紹介していこう。


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| 読書 | 14:44 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
僕が選んだ、中学生の読書感想文にオススメの7冊。
JUGEMテーマ:読書

夏休みもあと僅か。
うちの中学1年生の娘が読書感想文を書いている。

せっかくなので、僕が中学生にオススメする本を何冊か紹介しよう。


ぼくらの七日間戦争 / 宗田理
少し前に、学校の図書館からこの本が撤去されたことが話題になってたけど、僕はこの本を子供に読ませたくない理由を未だに見つけられてない。注意点は映画を見ただけで書くと、内容が違うので読んでないことがバレます。




西遊記 / 平岩弓枝
『西遊記』はいろんな作家が書いてるけど、この平岩弓枝のものが一番面白かった。文章も読みやすく、挿絵もあるので、中学生が読むのにも丁度良いと思う。ハードカバー2冊とちょっと長いけど、読む価値は十分。

 


冒険者たち―ガンバと十五ひきの仲間 / 斎藤惇夫
今の中学生たちには『ガンバの冒険』の原作って言っても通じないのかな? でも、一つの目的に向かって仲間たちが、それぞれの特技で力を合わせるという物語は普遍的な面白さ。大人が読んでも面白い。




桃山ビート・トライブ / 天野純希
つい最近読んだばかりだけど、中学生でも十分に読める。丁度、歴史に興味を持ち始めた歴女予備軍や、バンドを始めたいと思ってる連中が読むと絶対にハマると思う。




いとしのヒナゴン / 重松清
重松清の作品は小学校の教科書なんかにも掲載されていたりするので、意外に読んだことのある中学生も多いと思う。で、重松作品から1冊選べと言われたら、やっぱりこの本かな。自由研究にUMA探ししたくなるかも。




サラリーマン・サクセス・ストーリー / 西村克己
中学生くらいだと、普通の会社に勤めるっていう将来がつまらないものに思えるものだけど、この本を読むと案外、普通のサラリーマンというのも面白そうだと感じるんじゃないだろうか? 分量も少なくて読みやすい。




世界一やさしい問題解決の授業 / 渡辺健介
もし、中学生の頃に、こういう思考を身に着けていたら、僕の人生はちょっと変わってたかも知れないと思わせる一冊。本来、中学生くらいの子供を対象に書かれた本なので、読んでみて欲しい。




他にもあるけど、とりあえず7冊。
まだ、読む本を決めてない子や、子供に相談されたお父さん、お母さん方、参考にしてみてください。

【関連記事】
『桃山ビート・トライブ』読了。 戦国時代のロックバンド! | ジズゼゾ 〜 Zhi-Ze Zest Zone 〜
『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』読了。 | ジズゼゾ 〜 Zhi-Ze Zest Zone 〜
僕は『ぼくらの七日間戦争』を子供に読ませたいです。 | ジズゼゾ 〜 Zhi-Ze Zest Zone 〜

| 読書 | 22:07 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
『桃山ビート・トライブ』読了。 戦国時代のロックバンド!
評価:
天野 純希
集英社
¥ 1,470
Amazonおすすめ度:
映像化よりはコミック化
映像を見たい!
ロックだ

 
JUGEMテーマ:読書


まさか戦国時代(厳密には安土桃山時代か)を舞台にして、ここまで真っ当なロックバンドを描けるとは!

物語はスリや置き引きを生業とする若者・藤次郎が楽器―三味線と出会うところから幕を開ける。

 この手で楽器に触れるのは、はじめてだった。袋には他に、予備の弦と、しゃもじに似た板切れが入っていた。これで弦を弾いて音を奏でるのだろう。
 なにかに衝き動かされるように、地べたに胡坐をかいた。楽器を膝の上に載せる。ずっしりとした重みが足に伝わってくる。撥を右手で握り、一番太い弦を強く弾いてみた。
 森の中に太く、芯の強い音色が響く。藤次郎の背筋に、なにかが走った。売り飛ばせばいくらになるだろう、そんな考えはどこかに吹き飛んでいる。藤次郎は、全身の血が熱くなるのを確かに感じていた。


まさしく、ロックバンド物の定番とも言える、楽器(あるいはロック)と主人公が出会うシーンだ。

この後も、バンド物の定番とも言える展開が連続する。
各パートを担当する仲間と出会いバンドを結成する。ゲリラライブを続けるが今ひとつ人気に結びつかない。敏腕マネージャーと出会いメジャーになる。方向性の違いとバンド内での自身の存在意義に疑問を持った仲間の離脱、メンバーの再集結、大舞台でのライブ……どれもこれもロックバンド物によくある風景だ。『Beck』とか『TO-Y』みたいな感じか。

しかし、『桃山ビート・トライブ』はロックバンド物のテンプレ的な展開をなぞりながらも、圧倒的な個性を持っている。それは何と言っても、舞台設定が戦国の世であるということだ。

ロックという音楽には、権力に対する反抗の象徴的な側面が根強くある。が、それを現代を舞台に描こうとしても、全くリアリティがない。と言うのも、現代においては、ロック自体が既に体制に取り込まれてしまっているからだ。

これが舞台を400年ほど前の日本に設定すると、俄然、権力に反抗するロックが説得力を持ってくる。この作品の中では、石田三成らによる豊臣家に反抗的な芸人の弾圧が描かれる。

「もしも、戦国時代にロックバンドがあったら」的な話ではなく、あくまで当時あったであろう材料を元にロックバンドを描きだしていて、史実との絡め方も上手い。藤次郎のバンドで太鼓を担当するのは、アフリカ出身の黒人なのだけど、彼はかつて信長に献上された黒人という設定だったりするのも面白い。

小説でロックバンドを真っ当に描いたものって意外と少ないけど、『桃山ビート・トライブ』は本当に良く出来たロックバンド小説だった。


 
| 読書 | 00:56 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
速読のコツ?
JUGEMテーマ:読書


速読のトレーニングは続けているのだけど、今、ちょっと壁にぶつかっている。
で、この記事をみつけた。
速読スキルが向上するとっておきの方法 : ライフハッカー[日本版], 仕事も生活も上手くこなすライフハック情報満載のブログ・メディア

ポイントは「ア・イ・ウ・エ・オ」や「イチ・ニ・サン・シ」などを口ずさみながら物を読むようにすること。
通常、ヒトは声に出していようがいまいが、その語を喉で発音しながら、物を読んでいることが多いのだとか。目にした語を認識した上で喉を動かすというプロセスがあるので、その分、読むのに時間がかかってしまうそうで、1分あたり125〜250語を読むのが平均値だそうです。

一方、この方法を使うと、喉は「アイウエオ」などの発音に使われていますから、目だけで読むことになり、従来の「喉を使って読む習慣」を止めることができます。また、文字や語を視覚的に捉えるようになることから、読むスピードが速まるとのこと。1分あたり500〜1000語を読めるようになるそうですよ。
で、実際に試してみた。
確かに速く読める。
しかし、重大な問題があって、全然、内容が頭に入ってこない。
これは相当に練習が必要だ。

ただ、以前、このブログでも紹介した小飼弾さんの速読の動画の中で、小飼さん話をしながら、凄い勢いでページをめくっていた。僕はあんなので何で速読できるんだ?って思ったけど、あれって、実は速読的に理にかなったやり方だったんだと、改めて気づいた。

さらに、頑張って練習してみたいと思う。


【関連記事】
小飼弾さんの速読。 | ジズゼゾ 〜 Zhi-Ze Zest Zone 〜
速読をマスターしたい! | ジズゼゾ 〜 Zhi-Ze Zest Zone 〜


| 読書 | 10:49 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
『東天の獅子 天の巻・嘉納流柔術』読了!
評価:
夢枕 獏
Amazonおすすめ度:
明治という時代の雰囲気がよく出てる
著者ならではの自由奔放な傑作
文句なく面白い

JUGEMテーマ:読書


先に感想から書くと、滅法面白い!
ハードカバーで全4巻。一気読みしてしまった。

夢枕獏が前田光世の話を書くと知ったのは、随分と前の話だ。
確か『餓狼伝』のあとがきだったと思う。
その後、新聞の広告で『東天の獅子 前田光世伝』というのが連載開始されたと知った。それも随分と前の話。
そして、店頭に並んでいる『東天の獅子』を見つけた時、そこに「前田光世伝」の文字は無く、代わりに「嘉納治五郎柔術」と書いてあった。

「天の巻」と題された4冊の冒頭は、なんと木村正彦がブラジルでグレーシー柔術と戦うところから始まる。そして、前田光世の話になるかと思いきや、未だ柔道どころか柔術すら始めていない若き嘉納治五郎が登場するのである。

この「天の巻」では講道館草創期の物語が語られる。
まず、嘉納治五郎が柔術を志し、自ら「講道館」と後に「柔道」と呼ばれることとなる流派を起こすところに始まり、やがて西郷四郎、横山作次郎といった四天王ら弟子が講道館に集ってくる頃には、完全に群像劇となって来る。

やがてストーリーの中心は西郷四郎へと移っていき、養父・西郷頼母から御式内を伝授されるエピソードはかなりじっくり描かれている。御式内をめぐっては、武田惣角や沖縄からやってくる“手”の使い手たちとの対決も描かれる。四郎に関するエピソードは、歴史的な信憑性よりも物語としての面白さを重視した設定になっていて、かなりドラマチックな展開を見せる。

作中では数々の対決が描かれる。そのどれもが息詰まる名勝負の連続だ。さすがに夢枕獏、ずっと格闘シーンを描き続けているだけはある。

そして、この作品の中で印象的な場面があった。
自分の進む道に悩む西郷四郎に、揚心流戸塚派の大竹森吉が言葉をかける場面だ。
「西郷さん、あんたが何を悩んでいるんだか、おいらにゃわからねえけどね、人にゃあね、最後のどんづまりのところで、ひとつだけ持っている権利がある……」
 舞台に眼をやりながら、大竹は、横にいる四郎につぶやいた。
「権利?」
「なんてえのかね、馬鹿なこととわかっていて、それをやる権利ってえのかね。それとも、好きなことをする権利ってえのかね。自分の身を滅ぼす権利ってえのかね……」
「───」
「好きな道を選んで、その道の先で死ぬ権利だよ。なんだかんだと迷ったら、自分の選んだ道の先でくたばりゃあいいんだよ」
「好きな道を選んで、その道の先で死ぬ権利」まさに、この小説に出てくる男たちは、そんな奴らばかりだ。たしか『空手道ビジネスマンクラス練馬支部』でも似たようなシーンがあった。『餓狼伝』などの作品にもかなりそういう思想が入っている。これは夢枕獏自身の人生のテーマなんだろう。

僕もそういう生き方をしてみたいとは思う。
でも、現実には家族や会社や様々なしがらみの中で生きていて、それを振り切ることはおそらく僕には出来ない。だからこそ、夢枕獏の作品に余計に惹かれる。憧れだ。

『東天の獅子』はこの後、「地の巻」へと続き、ようやく前田光世の物語が始まるらしい。あとがきによれば「地の巻」では「明治大正における、日本にやってきた外国人挌闘家との異種格闘技戦の物語」「コンデ・コマこと、前田光世の物語」「コンデ・コマ以外の、海外へ渡った日本人挌闘家の物語」が描かれ、最終巻では木村正彦と力道山の戦いが描かれるらしい。なんとも壮大になりそうだ。

これはもう、何とか頑張って完結させてもらわないとな。
僕もこの物語が完結するまでは死ねない。
 

  

  
| 読書 | 01:08 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
【ネタバレ注意】ゲームブック『チョコレートナイト』プレイ日記(その4)
JUGEMテーマ:ゲームブック

久々の『チョコレートナイト』プレイ日記。
もっとも、僕にとって久々ではあるけど、果たしてこの記事に読者は存在しているのか?

ともあれ、今回もネタバレしまくりなので、これから『チョコレートナイト』を読もうという方は、ご遠慮願おう。

【バックナンバー】
【ネタバレ注意】ゲームブック『チョコレートナイト』プレイ日記(その1)
【ネタバレ注意】ゲームブック『チョコレートナイト』プレイ日記(その2)
【ネタバレ注意】ゲームブック『チョコレートナイト』プレイ日記(その3)




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| 読書 | 21:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
『黒塚』読了 ― 伝奇要素満載のなんでもありSF。
評価:
夢枕 獏
集英社
¥ 900
Amazonおすすめ度:
ちょっと気持ち悪かったけど
安っぽいSF
バイオレンス<ロマン


JUGEMテーマ:読書
内容(「BOOK」データベースより)by AMAZON
十二世紀末。鎌倉に追われる九郎坊と大和坊は、奥州の山中で妖麗な女が独居する藁屋に一夜の宿を請う。黒蜜と名乗る女は奥の間を覗かぬことを条件に逗留を許す。十九世紀、奥州山中の荒屋に宿を請うた男は、生首となって生きる九郎坊を奥の間に見る。さらに時代は流れ…九郎坊は高層ビルから廃墟と化した都市を見下ろしていた。永遠の命を生きる異形の者の、時空を超えて展開する愛憎と闘い。
スケールの大きい話。
何せ1000年にわたる壮大な物語だ。

そのわりに作品の中で与えられる情報量が少ないと感じた。
そもそも、タイトルになっている『黒塚』をはじめとして、義経生存説、八百比丘尼、天海僧正など、それ一つで伝奇小説が一本書けそうな素材がいろいろと入ってる。しかし、一つ一つの要素について、十分な情報が提供されない。

ある意味でそれは主人公のクロウが記憶を失っている設定と、読んでいるこちら側のもどかしさがシンクロして、一定の効果を上げているとも思う。

ただ、僕が一番に思ったのは、丁度、先日、読み終えた東浩紀さんの『ゲーム的リアリズムの誕生』で記載されていたライトノベルの定義「キャラクターのデータベースを環境として書かれる小説」に見事に合致しているということ。

『黒塚』では前述したように様々な伝説伝承が断片的に取り込まれている。僕はそれらについての情報をある程度持っているから、「この展開の裏には、おそらくこういう設定があるな」というの自分の知識の中から組み立てていた。つまり、作品の中の情報量の不足を自分の知識で補って読み進めていたわけだ。もし、そういった情報を何も持っていない状態で読んだとすれば、この小説は途中で話についていけなくなったと思う。そういう意味で、これは読者を選ぶ作品だろう。

【関連記事】
『ゲーム的リアリズムの誕生』読了。 | ジズゼゾ 〜 Zhi-Ze Zest Zone 〜



| 読書 | 11:45 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
小飼弾さんの速読。
JUGEMテーマ:読書

昨日、速読についての記事をアップしたんだけど、Youtubeに小飼弾さんが実際に、本を読んでいる動画があった。



速い!
圧倒的に速い!
一冊読むのに、5分くらいか。

読んでいる本は、『クチコミの技術』というマーケティング関連の本らしい。
AMAZONのデータでは200ページ強。
大体、1分間に40ページくらい読んでる計算になる。
1ページあたり1秒弱。
しかも、横書きなので、少し遅くなるという。縦書きならもっと速いらしい。
有り得ない。

でも、動画を見る限りでは、キッチリ読んでるようだ。
しかも、書評も書いてるから、凄い。
404 Blog Not Found:書評 - クチコミの技術
僕はさっき『モンテ・クリスト伯』を読んだのだけど、10分間で25ページ。1分間に2.5ページという速度だった。本が違うので単純比較にはならないけど、僕のペースだと文庫本を1冊読破するのに、約2時間というところか。
全然、遅い。

小飼さんほどとは言わないまでも、せめてスピードを倍にしたい。
1時間で1冊読破。これが当面の目標かな。




【関連記事】
速読をマスターしたい! | ジズゼゾ 〜 Zhi-Ze Zest Zone 〜
| 読書 | 01:12 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
『ゲーム的リアリズムの誕生』読了。
評価:
東 浩紀
講談社
¥ 840
(2007-03-16)
Amazonおすすめ度:
本書の普遍性とは?
これは商業出版していいレベルなの?
東さんが何を思って書いたのか


JUGEMテーマ:読書

東浩紀という名前を意識しだしたのは、つい最近の話だ。

その名前自体は、様々なところで目にしていたし、雑誌への寄稿や小説の解説などで文章を読んだこともある。でも、それが「東浩紀の書いたモノだから」という意識で読んだことはなかったと思う。

東浩紀の本を読んでみようと思った理由は、ポッドキャストで語っておられるのをたまたま耳にしたからだ。話の内容もさることながら、とても熱いトークで僕の心を鷲掴みにしてしまった。これはもう何か読んでみるしかない!と思って、この『ゲーム的リアリズムの誕生』を手にしたのだ。

感想から先に書くと面白かった。

ここから先は、僕の備忘録。
本の中で語られていたことを、何箇所か引用する。

まず、ライトノベルの定義についての言及。
東浩紀はライトノベルを「キャラクターのデータベースを環境として書かれる小説」と定義する。
ライトノベルの作家と読者は、戦後日本のアニメが育てあげてきた想像力の環境を前提としているために、特定のキャラクターの外見的な特徴(さきほどの引用箇所では「眼鏡」「小柄」といった表現)がどのような性格や行動様式(「神秘的な無表情系」「魔女っ娘」)に結び合わされるのか、かなり具体的な知識を共有している。したがって、彼らは、作品の中に(たとえば)小柄でドジな女の子が現れれば、半ば自動的に、彼女がこの状況ではこうする、あの状況ならそうする、と複数の場面を思い描くことができる。作家もまた、読者にそのような能力、いわば萌えのリテラシーを期待して、キャラクターを造形することができる。
この定義に僕は全面的に同意できる。キャラクターという言葉には「世界観」まで含まれていると解釈していいだろう。

おそらく、この定義を起点に考えるなら、ライトノベルの作家は物語を作る際に、まず、キャラクターから発想する筈だ。実際、ライトノベルの作家を目指している人と話すと、まず、キャラクターと世界設定を作って、それを生かす為の物語を用意すると言う手順の人が多いように思う。実を言うと、僕もどっちかというそっちに近い。

ただ、これは物語の中にテーマやモチーフがないということではないだろう。テーマやモチーフまでキャラクターの中に内包していると考えるべきだ。

次に純文学についての言及。
「純文学は現実を描いているという期待で支えられている」とした上で、東浩紀は以下のように続ける。
そのような期待が典型的に現れるのは、芥川賞受賞作をめぐる報道記事である。それらの記事では、多くの場合、小説の内容が社会問題と結びつけられて語られる。ミステリやホラーは娯楽のために読むが、純文学は娯楽ではなく、社会をしるため(たとえば、ニートの現在や在日韓国人の現在や独身女性の現在をしるために)教養として読むという前提が、この国では半年ごとに再強化されている。
純文学というカテゴライズもライトノベルと同様に定義が難しいものだと思うけど、たしかに純文学が社会的な評価によってその他の小説よりも一段上の存在として一般的には認識されているのは間違いない。

例えば大学の卒論で、純文学の作品をテーマに選ぶのは有りなんだろうけど、ライトノベルの作品について語ろうとすると、作品論ではなくその作品を通しての社会論みたいのが、おそらく要求される。

僕の考えとしては、純文学もライトノベルも作品の中身自体に、さほど大きな差を感じられない。にも関わらず、それが出版された場所によって、社会的な作品の評価が変わってしまう。なんだかなあ。

そして、この本の中では、ライトノベルに留まらず、美少女ゲーム(僕的にはギャルゲー、エロゲーの方がしっくりくるけど)にまで論の範囲を広げて『ひぐらしのなく頃に』などへの言及がある。ここで取り上げられたゲームをプレイしていないので、実際のゲームがどういう内容かは分からないけど、ここで語られている「メタ物語」というのが面白い。
現代の物語的想像力は、いくども繰り返しているように、キャラクターのデータベースの隆盛とコミュニケーション志向メディアの台頭という二つの条件の変化のため、メタ物語的な想像力に広範に侵食されつつある。ひらたく言えば、そこでは制作者も消費者も、ひとつの物語を前にして、つねに他の結末、ほかの展開、ほかのキャラクターの生を想像してしまうし、実際にはその多様性は、メディアミックスや二次創作として具体的に作品を取り巻いている。
本来、物語の外側、つまり作品の外にあるべき視点を作品内に持ち込むという試みも、たしかに最近、増えている。昔からあるのは、ギャグ漫画なんかで、作中に作者が登場するパターン。『Dr.スランプ』なんかでもそういうシーンがあった筈だ。これも一種のメタだと思う。

しかし、ここで言及されるのは、作者ではなくプレイヤーが物語に主人公としてではなく、プレイヤーのまま物語に参加するという構造のメタ。何だか知らないうちに、ライトノベルや美少女ゲームの世界は、とんでもなく実験的で文学的な方向を模索していたんだなと、ちょっと感動してしまった。

この『ゲーム的リアリズムの誕生』を読んで、やっぱり僕はアンテナの張り方が足らないと改めて思った。もっと、アンテナを張らないと時代についていけてないな。

やっぱり、東先生の仰るように『仮面ライダーディケイド』をチェックしないとダメなのかな。『仮面ライダーW』も見た方が良いですか?


| 読書 | 17:05 | comments(0) | trackbacks(1) | pookmark | このページのトップへ

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